先日ネットニュースにブレインフォグが取り上げられていました。

「尋常ではない倦怠感」に「ブレインフォグ」 コロナ後遺症外来の医師に聞くオミクロン株の特徴 (Yahoo News)

ブレインフォグ・・・。触れる機会がほとんどない言葉です。
ブレインフォグは医学用語ではく、抗がん剤治療などの化学療法の副作用を経験している方、脳震盪症候群、慢性疲労成症候群の方が時々経験する認知障害で医学文献などに頻繁に登場する用語です。

ブレインフォグの症状はその名の通り Brain(脳)に fog (霧)がかかるような感じが特徴とされています。症状として記憶力や集中力の低下がみられます。

ブレインフォグの特徴が脳震盪症候群と似ていることもあり、海外では脳震盪症候群とコロナ感染後のブレインフォグを比較研究されることもあります。

治療は原因として考えられている神経や血管の障害、自律神経系の機能不全を改善させることを目的に行われています。

海外のサイトで紹介されていた治療は視覚療法、作業療法、認知療法、神経筋療法、心理療法など多岐に渡ります。そして、神経外科医、臨床神経科学者、臨床心理学者など、複数分野の専門家が監督している環境で、という前提ですが良好な結果が得られていました。

とはいえ、日本では難しい治療環境ですよね。ですので、当該研究とは別に家で出来ることとして紹介されていることがありましたので下記に転記します。

  • 呼吸法を練習する
    横隔膜呼吸を意識する
  • 良い睡眠パターンを心掛ける
    寝不足が続くと悪化する恐れがあるので注意する
  • 脳にやさしい食事をする
    魚、豆、ナッツなどオメガ3脂肪酸が含まれる食品を取り入れる。カフェイン、アルコール、加工食品は控える
  • 頭脳ゲームをする
    本文では聞いいたことがないアメリカのゲームが紹介されていました。日本ではクロスワードなどが、ここに該当すると思います
  • モチベーションを維持する
  • 友達や家族と繋がる(連絡を絶たない)
  • 専門家に相談する

コロナウィルス罹患後、2年以上経過しても約4人に1人は諸症状が残存していたという報告もあります。

一般的な症状として息切れ、不安、疲労、集中困難などです。また頭痛をはじめとした疼痛もありますので急な腰痛や関節痛なども一見関係なさそうに見えて相関しているかも知れません。

まずは医学的な異常がないか検査をするのが最優先です。そして、医学的な所見で問題が見られない、また投薬治療など既存の治療で改善が乏しい場合は徒手的なアプローチなど、別の視点で改善できないか検討してみてもいいのでは、と考えています。