詳細
30代男性 
突然心臓がバクバクする
職場で複数回発症、緊急搬送も複数回
医師に心療内科の受診を勧められる
ご本人、ご家族共に薬以外での改善策を希望
親族の紹介で来室

既往歴
小児喘息
交通事故(10代)

身体的特徴
頻脈, 呼吸が浅く横隔膜の動きが悪い
後頭骨から仙骨にかけて硬膜系の緊張
胸腰移行部の過伸展および、それに伴う筋緊張

施術内容
緊急搬送時に脳や心臓に器質的な問題がないことを確認済みでした。

初診時は軟部組織の緊張緩和、頭蓋内の排液を目的にソフトなテクニックでアプローチしました。

Osteopathische Skizzen

2回目以降からは交感神経のストレス反応系の機能向上を目的に施術を繰り返しました。

最初は10日から2週間に1度の頻度で症状の改善と共に3週間、1か月と施術間隔を徐々に開けていき半年後に寛解と判断し施術終了となりました。

解説
心身にストレスを感じた時に脳(中枢)と身体(末梢)を繋ぐ自律神経が内部でバランスをとるように調整しています。

自律神経の交感神経にはストレス反応系と呼ばれる機能があります。心身にストレスを感じた時に脳からの指令で副腎からホルモンを分泌してストレスをコントロールしようとします。その逆にホルモン分泌が過剰な時には末梢から中枢に連絡を取り平衡状態を保つようにするのがストレス反応系の特徴です。

パニック症状など各種自律神経系の症状では、このストレス反応系の機能異常が関係していると思われるケースが少なくありません。

このストレス反応系の機能異常は副腎が関係していることもあり「副腎疲労性症候群」と呼ばれることもあります。起床後にダルくてなかなか起き上がれない、疲れやすいなどの症状が起こりやすいのも特徴の1つとして挙げられます。