詳細
50代女性 
4年前から慢性的な股関節痛
整形外科で臼蓋形成不全との診断,
整形外科で半年間リハビリを行うも変化なし
歩行時痛, 階段の上りが辛い
椅子から立ち上がる時に固まって伸びない

既往歴
子宮筋腫、月経前症候群

身体的特徴
腰仙部の過伸展
(機能的)脚長差、患脚 股関節外旋制限

施術内容
病院での診断は股関節の臼蓋に問題あるという診断でしたが、問診、検査(評価)から骨盤内臓器の炎症が関係しているという仮説のもと施術を行いました。

施術は腰椎、骨盤周辺の軟部組織の緊張緩和と共に骨盤内臓器の血管運動を改善させることを目的にを行いました。

2週間間隔で施術を行い 5回目には主訴は寛解となり、現在は月1回のペースでのメンテナンスで来室されています。

解説
臼蓋形成不全は股関節の骨盤側、臼蓋(きゅうがい)が浅いことが股関節痛の原因とされます。

股関節は構造上、関節包という組織が股関節を覆い、その上から何重も靭帯が補強している強度の高い関節です。

臨床上、屋根の浅さが問題と感じるケースが非常に少ない為、レントゲンに投影されない組織を含めて本当に関節自体の問題なのか見極める必要があると感じています。

内臓の不調が神経を介して皮膚や筋肉などの体表に現れることがあります。股関節痛では子宮や卵巣などの骨盤内臓器の異常があたかも股関節の痛みのように感じることがあります。

痛いところ=悪いところという先入観を持たずに全体から問題を把握することが欠かせないと考えています。