詳細
30代 女性
コロナウィルス感染後からの味覚障害
感染治癒後2か月経過しても味覚が回復しない

既往歴
逆流性食道炎

身体的特徴
上部・中部胸椎 周辺筋の過緊張
環椎後頭関節の圧縮

施術内容
施術前の検査(評価)で交感神経系の過緊張を確認しました。
施術は交感神経系の抑制を目的に骨盤(仙骨)から脊柱、後頭窩にかけてアプローチしました。

2回目の来室時には交感神経系の過緊張が改善傾向にあったため、副交感神経系の迷走神経の機能亢進を目的に施術を組み立てていきました。

4回目には味覚障害が寛解したことを確認。施術終了となりました。

 

解説
コロナウィルス感染後の味覚・嗅覚障害は時間の経過とともに寛解することが多いです。
しかしながら、改善の傾向が全く見られず後遺症に悩む方が一定数います。

コロナウィルス関連の後遺症に悩む人の血中コルチゾール量が著しく低下していること、また血中に含まれる免疫細胞の変化(疲弊した T細胞、活性化した B細胞)していることが海外の研究で報告されています。

免疫に関係の深い胸腺という組織があります。この胸腺は自律神経の副交感神経系と深く関係しています。

感染後の後遺症については複数ケースを担当させていただきましたが、味覚・嗅覚障害に関わらず全てのケースにおいて自律神経の機能異常がありました。

伝統的なオステオパシーで教えられる技術の中に目的に応じた自律神経へのアプローチ法が複数あります。状況に応じて技術を使い分けることができる幅の広さが多岐に渡る症状に対応できる所以でもあります。