はじめに

医学の進歩が進むのと逆行するかのように慢性痛に悩む人が年々増加しています。その中でも膝の痛みに悩む人からの相談が後を絶ちません。膝の痛みで代表的な疾患が変形性膝関節症です。この変形性膝関節症は自覚症状を有する人が約1000万人、レントゲン撮影から潜在的な患者が約3000万人とも言われています。

膝は股関節、足関節に挟まれている関節です。膝関節に問題がなくとも上下にある関節に何らかのトラブルを抱えていた場合、そのトラブルを解決しようと間にある膝関節がバランスを取ろうとすることがあります。その役割から膝関節は中間管理職と評されることがあります。

一般的に膝の痛みには痛み止めやサプリメント、そして筋力トレーニングを指導されることが多いのではないでしょうか。しかし、どれも症状を改善させるのが困難、というのが私が出した結論です。というのも、整形外科や整骨院に勤務していて、それらで膝の痛みが改善した人をほとんど目にしていないという経験に基づいています。

実際にグルコサミンやコンドロイチンの有効性が15年ほど前に研究されていて、研究の結果、全く効果がないことが科学的に立証されています。しかしながら、今も TV CM などで、さも効果があるように宣伝され、藁をもつかむ気持ちで効果がないと立証されているサプリメントを購入していると思うと何とも言えない気持ちになります。

 

膝の痛みを改善させるには神経と筋肉に着目する

痛みとは生理学的に神経を介して起こる現象です。そして、関節を動かすのが筋肉で、その筋肉に動くよう指示を出すのが神経です。

外力や損傷・ストレス(刺激)
 ↓ 
皮膚や筋・筋膜・腱・靭帯などにあるセンサーが刺激をキャッチ(侵害受容器)

刺激が神経を介して脳に伝わり痛みを感じる


西洋医学では痛みの原因を骨にフォーカスします。しかしながら、骨や軟骨の器質的な変化は結果であり、その結果を誘発している1番の原因が筋肉にあります。

膝痛は「骨の問題」よりも、いわゆる「筋痛症(筋・筋膜性疼痛症候群)」が圧倒的に多いのです膝の慢性的な痛みは筋肉が正常に活動できない結果として起こります

関節は筋肉が正常に活動することによってスムーズに動きます。筋肉の活動が低下すればするほど関節の動きが悪くなります。そして、動きの悪い関節(骨)は代謝が低下していきます。その代謝低下の結果が骨の変形です。

安静や薬が問題を本質的に改善させることが難しいことは誰の目にも明らかではないでしょうか。

 

神経と筋肉の連絡を正常化させる

膝関節痛を改善させるために最初に行うことは安静でも鎮痛薬を服用することでもありません。また、筋力トレーニングをすることでもありません。筋肉が正常に活動するよう神経の機能を高めることが痛みの改善には欠かせません。神経伝達が正常に行われるようにアプローチすることで多くの膝痛は改善します。

 

   

膝痛に悩む方の身体を診ると 80%以上は左右の脚の長さが異なります。その中で脚の長さの左右差(脚長差)を自覚しているのは半分以下です。物理的に脚の長さが変化しているのではなく、その殆どが筋肉が活動していないことが要因に起こる変化です。

上の画像の 2 の状態で日常生活を続けていると仮定します。「使える筋肉」と「使えない筋肉」とで二極化していき、身体のバランスが徐々に崩れてしまいます。そして時間の経過とともに「使える筋肉」が疲労していくことで 2 から 3 の状態に移行していきます。

膝関節痛が慢性化すると痛みをかばって生活するようになります。2 の状態は痛くても休めば回復することもあるでしょう。しかしながら、2 から 3 の移行期、また 3 の状態になると回復するまでに時間が掛かるようになったり、回復したとしてもすぐに痛みが再発するようになります。

 

筋力トレーニングで痛みが改善しない理由

整形外科で筋力トレーニングを指導されることも多いようです。しかしながら、その成果を感じるどころか逆に痛みが増してしまったという相談を受けることも少なくありません。

再度、上の図を例にします。神経から筋肉に命令がいかない状態(上の図の 2 , 3 の状態)で筋力トレーニングをしていると仮定します。この状態で筋力トレーニングを続けることで疲労した筋肉に代わって頑張って活動している筋肉を必要以上に働かせることになり、筋力トレーニングが逆効果になってしまうことがあります。

正しい刺激が伝わらない状態で筋力トレーニングを続けることで疲労した筋肉が増えることになります。疲労した筋肉が増えることは股関節痛を悪化させるリスクにもなります。筋力トレーニングが悪いということではなく、まずは筋力トレーニングという負荷に耐えられる筋肉の状態に準備してあげる必要があります

ケーススタディ  症例を通して

文字だけでは分かりにくいかも知れませんので、ここでは症例を紹介させていただきます。

50代の女性。主訴は右の膝関節痛です。上記画像で分かるように左右の脚の長さが明らかに違います。

脚の長さの違いもそうですが、足の先が外側を向いている(踵が内に入っている)のが分かると思います。これは痛みを庇うように身体を使っていたことによる変化です。

施術後の写真です。こちらも先ほどの動画と同様に指示することをせずに腹臥位(うつ伏せ)になっていただき撮影しました。

左脚に比べ若干の歪みはありますが、実際に身体を動かしていただき、施術前後で大きな変化を自覚されていました。

これはほんの一例です。同じ膝の痛みでも、その中身は十人十色です。多くの症例を通して、症状に合わせるよりも、その人に合ったアプローチが必要になります。

 

繊細な動きが必要なアスリートにも選ばれている技術


股関節痛を改善させるために 1日でも早いうちに負の連鎖を断ち切る必要があります。具体的には神経の働きを元に戻し筋肉が正常に活動するように賦活させることが必要です。

マッサージのような筋肉を直接的にほぐすして痛みが改善することがあります。私自身、一時期、筋肉を強くほぐす手法を行っていた経験があります。筋肉を直接的にほぐす手法は、その場で痛みが改善することは多かったのですが時間の経過とともに元の状態に戻ってしまうことが多く施術結果にムラがありました。

これは、筋肉を緩めただけで神経の働きを元に戻すことができていなかったことが1番の原因でした。低下した神経の活動を高めることを促通と呼ぶことがあります。促通を行う手法は世の中に数多くありますが、その中で私が採用している手法は一般の方はもちろんのこと、プロ野球選手、陸上競技など、より緻密な動きが要求されるトップアスリートにも選ばれている技術になります。

ここまで変形性膝関節症を中心に書いてきましたが、サッカー選手、バレエダンサー、駅伝選手など、多くのアスリートも診てきた経験があります。

 

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。国家資格(柔道整復師)を取得後、東京の吉祥寺で看板もないマンションの一室で治療室を開業しました。そして、今年(2021年)で11年目を迎えました。ご縁をいただき富山県、山形県に定期的に出張施術にも伺っています。

世の中には多種多様なアプローチがあります。私も国内や海外(カナダ)を渡り歩き、より効果的な手法を求めてきました。アプローチは痛みを伴なわないものですので老若男女どなたでも安心して受けていただけます。


ひざ痛専門治療

初診料 10,000  ➡︎ 5,000


今までの膝関節痛に悩む方々とたくさん出会い、施術を通して多くのことを学ばせて頂きました。今回は特別価格として半額にて施術を行います。初回施術は60分前後になります。予約は 24時間インターネット予約または電話にて。予約時に「ひざ痛専門治療希望」と添えて頂くようご協力お願いします。

 

[btn class=”rich_red”]予約はこちらから[/btn]