自律神経は体内のあらゆる器官や組織の自律的な活動を制御する神経系です。

自律神経には「交感神経」「副交感神経」の2つの回路が存在する。
そして、2つの回路がシーソーのように拮抗する関係であると説明されることが多いです。

この旧来のモデルとは別に副交感神経系の80%を占める”迷走神経”を含めた 3つの回路で自律神経の機能をみていく新しいモデル(理論)があります。

例えば、トラウマになるようなショックな出来事があるとします。

そのような時に身体が無意識下の防衛反応として迷走神経の機能を一時的にシャットダウン(一時停止)することがあります。

このシャットダウンが時間の経過とともに元に戻ればいいのですが、シャットダウンしたまま、または中途半端に回復して元に戻りきらないことも考えられます。

そのような状態が継続すると副交感神経系の機能が正常ではなくなります。

その結果として、躁うつになることもあれば、潰瘍性大腸炎をはじめとした難治性の疾患、また免疫異常などに移行してしまうことがあると新たしいモデルでは解説されています。

腰痛、肩こり、頭痛などの一般的な症状も含め、この新しい自律神経の理論を日々の施術に落とし込み始めてから臨床で喜ばれる機会がとても増えました。

異常なしと診断された。でもずっと調子が悪い。
なんてケースは自律神経から症状をフォーカスすると問題解決の糸口に繋がるかも知れません。