[box class=”glay_box” title=”頭痛”]
50代 女性

<詳細>
頭全体に拡がる持続的な頭痛。
長時間のマッサージを受けた後、暫くしてから発症。
市販の鎮痛薬も効かず、知人の紹介で来室。


<施術内容>
問診と検査の結果がリンクしているため、脳血管障害が起因する頭痛ではないと判断。徒手的な方法で改善を行いました。
施術は骨盤から頭部の方向へ脊柱の筋肉・筋膜を緩やかな刺激で解放することを中心に行いました。
施術後、頭痛が消失していることを確認していただき、2回目の施術時に前回の施術以降、頭痛は発生していないことを確認しました。

 

<解説>
身体は強い刺激に対して筋肉を緊張させ防御する神経的な反応が備わっています。本ケースにおいても、首を強く押されたことによる反応が起因しているように見受けられました。
首には比較的表層に生命に関わる神経や血管が位置しているために、身体の中でも特にデリケート且つ丁寧に触診するようにしています。

更に詳しく:頭痛を改善させるには

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[box class=”glay_box” title=”うつ”]
40代 男性

<詳細>
張り裂けそうな心臓の拍動。職場や電車内でのパニック症状。
呼吸障害や吐き気で救急車で緊急搬送された経験が複数回ある。


<施術内容>
緊急搬送時に脳や心臓に器質的な問題がないことを確認済みでした。医療機関では、原因は精神的なもので精神科を受診するように勧められていました。ご本人やご家族が投薬治療に懐疑的なこともあり、徒手的にアプローチすることになりました。
施術は呼吸に関係する、横隔膜、交感神経、迷走神経を中心に行いました。最初は10日から2週間に1度の頻度で、症状の改善と共に3週間、1か月に1度と頻度を徐々に開けていき、半年後に寛解と判断し施術を終了としました。


<解説>
うつ病に限らず、精神疾患の領域の多くは頭頚部の体液循環低下が身体的な特徴として見受けられます。そして、必ず関係しているのが、迷走神経と呼ばれる副交感神経系の神経です。交感神経が著しく高い状態を維持していると内臓の働きが低下し、呼吸も浅くなり、血液を始めとした体液循環が低下していきます。その交感神経にブレーキをかけ、無意識下でバランスを取るのが迷走神経です。迷走神経は、炎症反応や免疫系とも関係しているため、多くの症状を改善する指標として考えています。

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[box class=”glay_box” title=”膝痛・股関節痛”]
40代 女性

<詳細>
通勤電車で踏ん張っていたところ、左膝が徐々に痛くなり、それを庇うように生活していたところ、右側の股関節も痛くなってきた。整形外科では右側の股関節の臼蓋形成不全との診断。ホームページを見て来室。


<施術内容>
検査をしたところ、左膝、右股関節共に、関節そのものに大きな問題を感じませんでした。胸椎(きょうつい)と呼ばれる背骨の背中の部分、腰椎(ようつい)と呼ばれる、背骨の腰の部分に軟部組織の問題があり、そこを中心に施術を行いました。3回目の施術時に日常生活はほぼ問題なくなりました。以降は本人のご希望もあり、健康維持の目的で月1の頻度で定期的に身体のメンテナンスを継続しています。


<解説>
関節系の問題の多くは整形外科で骨の形状や軟骨の有無が痛みの原因とされます。臨床を通して感じることは、痛みの多くは筋肉や筋膜などの軟部組織の問題で、その問題にフォーカスすることで症状の改善が期待できるということです。
背骨や肋骨の前方には交感神経幹と呼ばれる神経の集まる場所があり、背部の緊張が強くなることで交感神経を刺激することがあります。また、背骨の脇から出る神経は血管運動をコントロールしているため、内臓や下肢の血流障害を評価する際の指標にもなります。

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[box class=”glay_box” title=”パニック障害・難聴・めまい・腰痛・股関節痛”]
50代 女性

<詳細>
十年以上前から続く慢性的な腰痛・股関節痛。また、急に心臓がバクバクするので電車に乗れず、美容室にも行くことができない。


<施術内容>
過去に脳震盪の既往がありました。検査したところ、頭部に問題を感じたため、中枢神経系にも影響が残っているという前提で施術をしました。施術はコアリンクと呼ばれる頭部から骨盤にかけてのライン、そして、オステオパシーの伝統的な手法でもある静脈洞のテクニックで排泄系を中心にアプローチをしています。
めまい、パニック障害はほぼ寛解。腰痛・股関節痛も改善していますが、難聴を含め、更なる改善を目指して現在も2週または3週に一度の間隔でメンテナンスを継続中です。


<解説>
来室の動機は腰痛と股関節痛でしたが、問診でお話をお伺いしたところ、パニック障害など、他の症状にもお悩みであることが分かりました。脳震盪は MRI などの画像診断が確認されることが殆どないため、見過ごされてしまう傾向にあります。腰痛や股関節痛など、一見、脳震盪と関係ないような問題も、相関関係があることが多いので注意が必要です。脳震盪に限らず、過去の外傷が身体にストレスとして傷跡を残していることが珍しくありませんので、手術や大きな怪我をした経験があるケースにおいては、その辺も踏まえてアプローチをしていきます。

更に詳しく:Concussion 脳震盪のケア

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[box class=”glay_box” title=”腱鞘炎、バネ指、手指のこわばり”]
50代 女性

<詳細>
4か月前から徐々に手をグーパーする動きがスムーズに行えなくなる。親指がカクカクして引っ掛かるようになり、起床時に手指がこわばる頻度も多くなる。状態がこれ以上に悪化するようなことがあれば手術を検討するようにと整形外科医からのアドバイス。リウマチ因子は陰性であることを血液検査で確認済み。


<施術内容>
仕事で手指をよく使うとのことでした。検査したところ、前腕の筋肉や骨間膜に顕著な緊張がありました。局所的な循環改善を目的に、筋肉や骨間膜などの軟部組織の緊張を緩和させるアプローチと並行して、腕と神経的な繋がりのある頚椎や中枢神経に働きかける手法を中心に施術を行いましました。2週間に1度のペースで、4回目には日常生活に問題がないことを確認しました。


<解説>
手指関連のトラブルの要因として、血液循環の問題が挙げられます。また、近年は手指のトラブルの原因として、女性ホルモンとの関係が指摘されることが多くなっています。
人の身体は数十兆個の細胞の集合体です。その細胞が代謝するために大きな役割を担うのが動脈と静脈です。血液循環が低下すると血液が運ぶ酸素やホルモンなど、
細胞が必要とする成分や栄養素が不足することがあります。また、不要なものを排泄する機能にも影響が及部ことも考えられます。こうした血液循環の問題は、痛みだけではなく、重だるさや浮腫みに繋がることがあります。

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[box class=”glay_box” title=”股関節痛”]
60代 女性

<詳細>
左股関節痛。二十年以上前から痛み始める。仕事の負担により悪化し、退職。先天性股関節脱臼の既往。整形外科で変形性股関節症との診断。人工関節手術を勧められる。約2cmの左短下肢。


<施術内容>
保存療法で維持、安定させたいとの、ご本人の意向でした。骨盤周りを中心に股関節の臼蓋と骨頭の調和が取れるように施術。施術後、短下肢の影響を感じず、痛みなく楽に動けることを確認しました。出張施術で月1の頻度になる為、自宅でのセルフケアを含め、継続的に経過を観察していく予定です。

<解説>
股関節痛や腰痛を訴えるケースで、左と右の脚の長さに差が見られることがあります。一般的に脚長差には、骨変形など物理的に長さが違う「構造的な脚長差」と、筋緊張などの影響により骨盤が引き上げられる「見せかけの脚長差」があります。
今回のケースは、複合的な要素の脚長差だったため、施術以外に後者の問題を解決させるために筋緊張を抑制するためのセルフケアをアドバイスしています。

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[box class=”glay_box” title=”足底の痛み”]
20代 男性

<詳細>
駅伝ランナー。右足底が痛く長時間走ることができない。鍼治療で一時的に改善するも継続しない。その他、屈伸時の左膝痛。普通に立っている状態で右足が少し浮いている感覚がある。


<施術内容>
整形外科未受診でした。足底筋膜炎と診断されるケースでよく見られるような症状でした。また、足裏の症状が出る前に左膝の鵞足炎の既往がありました。初回は足部の関節に働き掛ける手法を中心に、2回目以降は横隔膜や骨盤隔膜など、隔膜にフォーカスし施術を進めていきました。3回目の施術時には、主訴がほぼ消失しているとの報告を受けました。負荷(練習量)を増やした状態での身体の反応をチェックするため、1か月後に来室。問題ないことを確認、寛解と判断し施術終了としました。

 

<解説>
多くの筋肉が縦方向に付着している中で横隔膜など、横方向に付着する筋肉や筋膜があります。オステオパシーでは、「隔膜」と呼ばれる横につく筋筋膜に着目するユニークな視点があります。これを臨床に適応することで、一般的な視点とは別に問題を評価することができます。本ケースにおいては、2回目に横隔膜の問題が確認できましたので、横隔膜や骨盤隔膜の調和を取る手法でアプローチし、問題の解決に至りました。
陸上など、筋肉を早く多く使う競技において胸式呼吸を行う傾向があります。ストレッチなど日頃からクールダウンを行っているとのことでしたので、プラスして腹式呼吸を意識するようアドバイスをしました。

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